「教員を辞めたい、って思うのは甘えなんだろうか?」
「毎日しんどい、学校に行く足が重い」
「周りの先生たちはもっと頑張っているのに、なんで自分は駄目なんだ」
そんなあなたのための記事を書きました。
現在は企業の採用面接や新人教育も担当しています。
「教師からの転職」をテーマに発信しつづけた結果、
Twitter(@SatoruTeacher)のフォロワーさんは5,000人以上!
おかげさまでたくさんの人とつながることができて嬉しいです。
教師という仕事ってめちゃめちゃ大変ですよね。
常に時間に追われます。精神的な消耗も激しいです。
ただでさえ両腕に仕事がパンパンに乗っかっているのに、さらに次々と問題が降り掛かかる毎日。
結論、どうしてもつらいしんどい、なら休職するのもあり。
あるいは他にやりたいことができた、など確固たる意思がある場合は、退職もありです。
「教員を辞めたい、なんて甘えだ」
「せめて3年間は続けないと」
「教員の仕事がしんどい、なんて最初からわかっていたはず」
「民間はもっとキツイよ」
「教員辞めても転職なんてできないよ」
あなたは上記のような言葉をかけられたことはありませんか?
あるいは、自分の心の中で無意識のうちに思っていませんか?
本記事では、上記のようなつらい言葉に対する、僕なりの反論を述べていきます。
なんせ、9年間勤めた公立の教員を辞めて、民間企業へ転職して今ではワークライフバランスがとれた生活を送っている僕が言ってますので、実証性はあります。
あなたの人生は、あなただけのもの。
もし仮に年度中に退職すると生徒や保護者にも迷惑はかかってしまいますが、人間誰しも少しずつ周りに迷惑をかけながら生きていくもの。
ですがしばらくしてから、違う形で社会に貢献して恩返しをするという方法もありますよね。
この記事を最後まで読み進めるころには、あなたのつらい気持ちが晴れて、次の道を探ることができますよ。
もくじ
教員を辞めたいなんて甘えなの?
「教員を辞めたいと思うなんて、甘えだ」
「そんなことより、目の前の子どもたちに集中しなさい!」
そんな心無い言葉に傷ついているあなたへ。
教員は日本でも有数のブラック環境
のちほど具体的な数字を用いて触れますが、僕は教員は日本でもトップクラスの過酷な仕事であると確信しています。
実際に中学教員を経験し、民間企業へ転職し、法人営業を通じてさまざまな会社を見てきました。
他の組織や会社と比較してみると、僕はいままで生きてきた教員という世界がいかに異常であるか、頑張りすぎであったのかがはっきりと見えてきました。
- 慢性的な長時間労働
- 土日も投入しないと終わらない業務量
- 休憩時間の少なさ
- 日々刻々と変わる顧客(生徒や保護者)の状況
- 企業体質の古さ
など、実例を挙げればキリがありません。
教員を辞めたいと思うのはむしろ正常
そのような状況で「教員を辞めたい」と思ってしまうのは、とても自然なこと。
むしろ、その考え方、正常です。
あなたの職員室では、周りの先生たちはみんなもっと頑張っている。
「自分だけ、甘えなのではないか……」
そう自分を追い詰めてしまうかもしれません。
当サイトでは、すでに15人以上の「元先生」たちの転職体験談を掲載しています。
教員になるという夢を叶えたものの、過酷な労働環境に苦しみ、あるいは他にやりたいことを見つけて転職活動のすえ内定をゲット。
あなたの抱えている悩みを、同じようにもち解決してきた先生たちがたくさんいます。
教員を辞めたいのは甘え?3年間は続けなさい
3年という数字には根拠はない
「石の上にも3年」
「つらくても3年は我慢しなさい」
上記の言葉に潰されてきた人のなんと多いことか。
自分はなんて駄目なんだ、我慢しなきゃ、と追い詰めてしまった結果、ついに心身を壊してしまった先生たちはたくさんいます。
3年で新社会人は組織に染まる
また、一説によると「3年」という数字は、大学を卒業して何も知らない新社会人が、企業や団体に染まるのにかかる年数とも言われています。
もちろん、教員という仕事にやりがいを感じてつらくても進んでいきたいのならよいのですが。
思考停止になって、あとは抜け殻のような日々を送る。
そんな人生で本当によいのでしょうか?
「3年間は続けなさい」といってる人たちはどんな人達でしょうか?
その人は輝いた目で活き活きと仕事に取り組んでいますか?
今一度考えてみる必要がありそうです。
教員を辞めたいなんて甘え、初めからわかってたはず
「教員の仕事がしんどい、なんて最初からわかっていたでしょ」
「教育実習で現場に立っていたはずなのに、何を今さら」
あなたはこんな心無い言葉に傷ついていませんか?
教育実習ではわかりづらい
例えば、教員になる人がほぼ確実に受ける教育実習。
2~3週間の実習では、残念ながら教員の仕事のすべてを把握することはできません。
どちらかというとまだお客様扱いですし、校務分掌や生徒指導などの重たい案件はそもそも教育実習生は振られません。
学級経営に関しても、すでに出来上がっているクラスにちょっとお邪魔させてもらう。
やはり実際に勤めてみないと、教員の仕事のすべては見えにくいのです。
学校や学年によっても変わる
「講師でやってたのだから、教員がしんどいなんてわかっていたでしょ」
こんな声を投げかけられることもありますよね。
ですが、教員生活が苦しくなるかどうかは、働く環境、学校か学年によってもだいぶ変わります。
1つ下の学年は平穏だったけど、上の学年は荒れている。
なんて、よくある話です。
生存者バイアスが働いていたのかも
少し話は飛びますが、「生存者バイアス」という言葉を聞いたことはありますか?
簡単にいうと、過酷な状況なのはわかったけど「自分は大丈夫!」という根拠のない自信のことです。
人間は生き残っていくうえで、この「生存者バイアス」が知らず知らずのうちに働いてるのです。
幼いころから、教員になるのが夢だったあなた。
教職はつらい、しんどい、との情報を見聞きしても。
「自分なら大丈夫、工夫してもっとやっていける」
と、情報を知らない間にシャットアウトしていたのかもしれません。
だからといって、自分を責める必要はないのです。
今、あなた自身のこの瞬間が、人生で一番若い。
まだまだ、やり直しはきくのです。
教員を辞めたいのは甘え、民間はもっとキツいよ
「公務員辞めて、これから先やっていけるの?」
「民間はもっとキツイよ」
こんな声もよく聞きますよね。
詳しく見ていきましょう。
公務員=楽という考えはもはや古い
実際に公務員と民間企業を両方経験した人がいうのならまだ話はわかります。
上記の発言をしている人は、教職と民間企業の両方を経験したのでしょうか?
公務員=楽
民間企業=しんどい
という時代錯誤な考え方からきている場合がほとんど。
実は今や、より柔軟に組織を動かせる民間企業の方が、働き方改革が進んでいるのです。
教員は働かせホーダイ
残業時間についても民間と教員を比べてみましょう。
転職サイト「doda」の2021年4月~6月の調査によると、15,000人のビジネスパーソンの1ヶ月あたりの平均残業時間は、20.8時間でした。
1ヶ月に20日間働くとすると、1日あたり、約1時間ですね。
一方で、同じコロナ禍において、日教組が2021年夏に実施したアンケート調査によると、1ヶ月あたりの残業時間は96時間44分。
過労死ライン80時間を余裕で超えています。
日本教職員組合は15日、学校の働き方改革についての実態調査の結果を公表した。校内での平日の残業時間は1日平均2時間54分、1カ月に換算すると96時間44分だったことが分かった。文科省が残業時間の上限としている「月45時間」を大幅に超えていた。
出典:日本教育新聞「教職員の残業、1日平均は2時間54分 日教組調べ」
教員の方が休憩時間も少ない
上記の調査によると、教員の1日の休憩時間の平均は約13分。
ちなみに小中学校の教員の3分の1は、休憩時間0分と回答しています。(涙
一方で、僕は転職してから、毎日ほぼ1時間の休憩が取得できており、ランチを楽しんだり、スマホをいじったり、周りを散歩したりしています。
実際に中学教員から民間企業へ転職した僕の体感からすると
仕事上のストレスはトータル3分の1程度に軽減されます。
これでもまた、民間企業はもっとキツイよ、といえるのでしょうか?
教員から転職はできないよ
「教員辞めて仕事なんて本当にあるの?」
もちろん、ビジネス経験のない教員が民間企業へ転職するには、自己PRや面接などで工夫をする必要はあります。
ですが、今ではノウハウはたくさん出回っています。
当サイトでも、出し惜しみなく提供しています。
実際に次のステージで輝いている人はたくさんいます。
まとめ、教員を辞めたいという考えは甘えではない
ここまで、「教員を辞めたいのは甘えだ」という意見に対する僕なりの考えを述べさせていただきました。
・教員を辞めたい、のはむしろ自然な考え
・3年間は続けなさい、に具体的な根拠はない
・実際に経験しないと、教職の大変さはわからない
・民間はもっとキツイ、のは大嘘
・教員辞めても転職はできる
少し過激なことも言っちゃったかもしれませんが、あなたの気持ちが少しでも晴れてくれたのなら嬉しいです。
そして、それでも教員を辞めたいと考えるのなら、転職活動だけしてみるのもありです。
転職活動といっても、オンライン化が進んだ現代においては、在職しながら活動することができます。
- 求人サイトを眺めてみる
- 自分の今までの経験を整理してみる
- 専門家に話だけでも聞いてみる
上記のような活動も、立派な第一歩です。
僕は実際に31歳で転職活動した時に、かなり苦労しました。
あと、2.3年若ければもっと選択肢があったのに。
そう思うこともたくさんありました。
だからこそあなたには、教職以外にも違う道があることを知ってほしい。
まずは今の現状を違った視点からながめること、そして昨日とは違う第一歩を踏み出してみませんか?
あなたの行動の積み重ねが、最適な働き方につながることを願っています。