
「小学校の教員なんてもう辞めてしまいたい」
「教師は激務なのは覚悟していたけど、ここまでだったとは……」
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おかげさまでたくさんの人とつながることができて嬉しいです。
「教員なんてもうやめてしまいたい…」
もしかしたら、全国の先生たち一度はそう思ったことがあるのかも。
僕も軽微な「やめたい…」から重度の「もうやめてしまいたい!」まで何十回も思ったことがあります。(結局やめちゃいましたけどね)
僕のTwitterのDMにはほぼ毎日のように教員から次のキャリアを考える人からの相談が寄せられます。
今回は小学校の先生をテーマに「やめたいと思う理由トップ5」を書き連ねてみました。
あなたがやめたいと思う理由は何ですか?
少しでも前に進めることができるように願って記事を書きました。
もくじ
小学校の教員をやめたいと思う理由トップ5
・職場の人間関係
・多忙すぎる、時間がない
・将来に希望がもてない
・こどもが可愛いと感じられない
・保護者からの要望がキツすぎる
順番にみていきましょう。
職場の人間関係
職員室に戻るとまた説教の嵐。
管理職も見てみぬふりで、私の味方になってくれる人は誰もいません。
体も限界ですが、それ以上に心がついていけません。
やめたい理由の第一位は「職場の人間関係」。
教員の長時間労働は当たり前になってきており、小学校では約3割の教員が過労死ラインの長時間勤務をしているといわれています。
人間関係がピリピリして、職場に余裕がなくなる。
学校という閉鎖的な社会だからこそ、ベテランの先生が幅を効かせている部分もあります。
2019年の神戸市の教員同士のいじめ事件も記憶にあたらしい。
人間関係が合わなくて、退職を考えるひとはほんと多いですね。
とにかく多忙すぎる、時間がない
指導案の作成、研究授業や行事の準備、成績の処理などで土曜日出勤は当たり前。
まともに休めるのは月に2,3日。
時間が合わなさすぎて学生時代から付き合っていたカノジョについに振られてしまいました(涙
教員はとにかく多忙です。
日中に休憩時間などない。
児童が帰宅すれば、今度は授業の準備、果てしない会議、行事の打ち合わせなど。
最近では、コロナの消毒作業も待っています。
教員はほんとうに気が休まるヒマがない。
このままでは体をこわしてしまいます。
将来に希望がもてない
昭和から時が止まったかのような、風潮・文化です。
30代、40代のベテランの先生がたも毎日遅くまで残っていて、正直この働き方をずっと続けるのかと思うとぞっとします。
このようにウルトラ激務な教員のお仕事ですが、気力体力が充実している20代ならまだこなすことができます。
しかし、結婚して子どもができ、家事育児をこなしながら今と同じ働き方ができるのだろうか。
そして、心身を壊してリタイアしていく同僚をみるたびに……。
ずっとこのままの働き方でいいのだろうか?
そう、考えてしまう若手教員の方は決して少なくありません。
こどもが可愛いと感じられない
授業中の私語や、教室内を歩き回る子もいて、最近ではこどもたちが全く可愛いと感じられなくなりました。
同じ学年団の先生からも「きちんと指導するように」と言われます。
正直、教壇に立つのがこわいです。
日本が経済的な発展から取り残された、失われた30年。
疲弊した大人たちの社会が、こどもたちにも暗い影を落としています。
低学年ならそもそも授業を聞いてくれない。教室や廊下を歩き回る。
高学年になると、友人同士の問題やスマホ・SNSなどの問題も絡んでくる。
教員が一人で抱え込むにはあまりに問題が複雑すぎます。
保護者からの要望がキツすぎる
・給食をきちんと食べたか毎日報告して
・子どもが親のいうことを聞かないのは学校が悪い
などなど
管理職がたまに間に入って電話対応などもしてくれますが、正直もう限界です。
託児所に就職したつもりはないのに(涙
学校への要望も多様化しています。
いわゆるモンペ(モンスターペアレンツ)、との対応に疲弊している先生たちも見受けられます。
こんなことをするために小学校の教員になったのではないのに。
SNSでキラキラと輝いた発信をしている同世代を見ていると、なんだか虚しくなってきますよね。
小学校の教員をやめたい!と思うあなたへの3つの処方箋
人生は選択の連続。
いつかは、いずれかの道を選ばなければならない。
小学校の教員をやめたいと思うあなたに、僕は3つの処方箋・選択肢をご提案しています。
・なんとか続けてみる
・休職する
・転職活動をしてみる
なんとか続けてみる
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教育Twitterかいわいではもはや知らないものはいないスーパー学年主任アイムフリーさんのお言葉。
今年2年目の子がイキイキしているのよね。その子が言うには、去年はオドオドしまくっていて、やること全てに自信がなくて、すぐに泣いて目をはらしていたらしいのよ。そんなこと想像もつかなくて驚いたのだけど何が一番違うの?と聞いたら「一年やり切った自信」だってさ。その積み重ねなんだよね結局
— アイムフリー (@TeacherhaGreat) July 3, 2020
たしかに、初任のときよりも2年目、2年目よりも3年目はまだ体も慣れてきてマシな気がします。
一年のだいたいの流れがわかるのも強くなれますよね。(2020年はコロナの影響でイレギュラーなことが多すぎましたが)
もし、踏ん張れるのなら踏ん張ってみるのもひとつの手。
当サイトでも、学級経営や時短術、整理整頓など先進的な事例に取り組んでいる先生たちをご紹介しています。
休職をする
休むのは逃げじゃない
積極的な休養をとることを自ら選択したんだ
選んだ自分をホメよう休んだあと進む道を決めればいい
それよりもキケンなのは
「周りに迷惑がかかるから」
「みんなガマンしているから」
って現状をずっーと続けること心と体は大事な資産なんだ
だから休んでもいいんだよ
— さとる@教師からの転職 (@SatoruTeacher) June 28, 2020
休むのは逃げではありません。
学校にいくことを考えただけで、動悸、息切れ、脈拍の急上昇、激しい頭痛や腹痛などの症状がある場合は、まずは専門機関の受診をおすすめします。
誰でもなる可能性があります、特段恥ずかしいことではありません。
あなたの健康をまずは第一に考えてください。
転職活動をはじめてみる
「転職活動」というと、「おっしゃー!もう来月から仕事やめたるねん!オラオラかかってこいやー!」と不退転の決意で臨む仰々しいものだと思ってませんか?
・タウン誌で求人を探してみる
・転職サイトでどんな求人があるのか探してみる
・教員のやめ方や制度など情報収集をはかる
これらも立派な転職活動です。
確かに教員は多忙です。
コロナが逆に追い風となり、いまやネットで企業の説明会や、人材会社のセミナー、転職エージェントとの面談のできる時代です。
工夫しだいで、他の世界にふれるチャンスは必ずありますよ。
転職活動をするメリット
視野が広がる
教員というのはたくさんある職業・選択肢のひとつでしかないんだなというのがよくわかります。
教員という仕事しか知らないでこどもたちに世の中のことを語っていいものでしょうか?
たくさんの職業・業界を知っている人の方が、きっとこどもたちへ訴える言葉も説得力が増すはずです。
活動が自信につながる
教員以外にもいざとなったら仕事はあるんだ、とわかる
転職市場での自分の価値がわかる
次はこういうスキルを伸ばしていこう。
働きながらでももっと勉強していつかは理想のキャリアをきずいてやる。
そんな意欲が湧いてきます。
転職活動をしたからといって、転職を決めないといけないわけではありません。
求人への応募やエージェントとの面談を行った結果、教員をつづけることを選んだ人もたくさんいます。
あなたの心の選択肢に、①続ける ②休む ③転職する、はありますか?
人生は選択肢の連続、持っているカードは多いほうがいい。