教員生活

教員の休憩時間は何分くらい?これって違法?法律知識をわかりやすく解説

教員 休憩時間
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「教員の休憩時間って、法律上はどうなっているんだろう?」

「朝から授業の連続、昼は給食指導や掃除などで息つくヒマもなく、夕方は部活や会議で生徒が下校したあとようやくひといきつける」

いったい、教員に休憩時間はあるのか?

さとる
さとる
こんにちは、31歳の時に中学教員からホワイト企業への転職に成功したさとるといいます。

Twitter(@SatoruTeacher)のフォロワーさんは3,000人以上。
おかげさまでたくさんの人とつながることができて嬉しいです。

法律や規定ってすごく難しいですよね。
しかも教師って忙しくて周辺知識まで勉強している余裕などない!

僕も現役教員時代は法律のことなどさっぱりわかってなくて、勉強しだしたのは実は退職してからなんです(苦笑)

法律上は

労働時間は6時間~8時間までの場合
45分の休憩

労働時間が8時間超え
1時間の休憩

を与えるべし(労働基準法第34条より)となっており、こちらは地方公務員である公立校の教員にも適用されます。

天下の文科省さまの資料にもきっちりと記載がありますよ!

文部科学省:「学校における働き方改革部会資料5-1」

今回の記事の要点

・労基法を正しく知ってもらう

・まずは現状が違法なんだよという認識をもつ

・日本は法治国家なのにおかしくないか?

もちろん、すぐに職場や世の中の当たり前となっている風潮を変えるのはカンタンなことではありませんが、まずは「違法なんだよ」ということを認識することからはじめてみては。

現場や周り人たちが意識をもつことで、少しずつ教育の未来像は変わっていくはずです。

以下、教員と休憩時間、そして関連する法律についてわかりやすく解説していきます。

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教員に休憩時間などない!過酷な実態

では、実際のところ、現場の先生たちはどれくらい休憩時間が取れているのでしょうか?

Twitterのアンケート

Twitterでアンケートを取った所、まあ予想通り(諦め)というか、日本は本当に法治国家かいなという恐るべき結果が…

教員の勤務時間中の休憩時間、5分未満がなんと70.3%!

そりゃあ、若者がどんどんやめていくわな。

すでにマスコミでも報道されている!

これ、文部科学省の平成28年の調査結果がもとになっているんですよね。

ほんと、なんとかしようよ、文科省さん。

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教員の休憩時間の少なさは違法だ!

このように教員の休憩時間の少なさは労働基準法とかけ離れており、明らかに違法です。

埼玉教員超勤訴訟

田中まさおさん(@trialsaitama)という方が、埼玉県を相手取って訴訟を起こしています。

本項で取り上げている休憩時間の少なさだけでなく、給特法により時間外労働手当が一切支給されないこと、にも関わらず超勤を強いられていることを問題点として挙げています。

裁判は2020年6月現在、裁判は継続中です。

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教員の休憩時間に関する法律

教員の休憩時間については労働基準法が適用される

文部科学省の資料によれば、具体的な勤務時間は各自治体の条例によって定められるとしていますが、

その中身については労働基準法による制約をうける、と明記されています。

労働基準法 34条

使用者は、労働時間が六時間を超える場合においては少くとも四十五分八時間を超える場合においては少くとも一時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。

上記よりも労働者(教員)に有利な規定ならば適法ですが、教員に不利な規定については違法となります。

教員の休憩時間中は外出してもいいの?

前掲の労基法第34条には以下の項目もあります。

労働基準法第34条3項

使用者は、第1項の休憩時間を自由に利用させなければならない。

休憩時間は仕事と完全に離れていなければなりません。(本来は)

電話番などの手待ち時間などは、労働時間とみなされます。

外出も自由です。

社労士さんのホームページを見ていると、外出を部門長の届出制にするのはOK。
との記載もあるので、

「外出する際は管理職に届け出なければならない。」
とのルールは適法となります。

その場合も、例えば「昼休みを利用して必要な届け出のために銀行へいく」「介護が必要な家族の昼食の世話をしにいく」
などは認められる可能性が極めて高いでしょう。

教員にとって給食は休憩時間なのか?

教員 休憩時間

児童・生徒にとっては楽しみな給食の時間。

元中学教員である僕は何回か小学校の現場にお邪魔したこともありますが、こども達が楽しそうに給食を食べているのをみると微笑ましくもあります。

ところが、「給食指導」という言葉があるくらい、教員にとっては給食の時間は休むヒマなどない。

前項でふれた通り、
「使用者は、第1項の休憩時間を自由に利用させなければならない」

とありますので、教員も給食は食べてもいいけど、生徒の面倒をみるという指導もしてね!というのはバッチリ法律違反です。(本来は)

教員の勤務時間と休憩時間について

教員の休憩時間はいつなの?

始業時間が8:15~16:45
うち休憩時間が15:45~16:30
(定時から休憩時間45分を引いた実働7時間45分)

上記は一例です、詳細は自治体によって異なりますがおおむね上記のようなタイムスケジュールではないでしょうか。

調べたところによると、休憩時間がいつなのかは大きくわけて

・昼間に無理やり休憩時間を設定する
11時~14時の間に45分間の休憩を取得すること(大阪府)
12時15分~13時を基準として校長が定める(京都府)

・生徒が帰ったあとに休憩時間を設定する
15時30分~16時15分(京都府の特別支援校など)

に分けられます。

いずれにせよ、ほとんど休憩時間がとれていないことにかわりはない。

特に昼間の時間に休憩を設定するなんて、悪魔の所業かよと思いますよね(涙

各自治体の労働時間や休憩時間に関する条項をのせておきます。

東京都の教員の休憩時間

東京都の教員の労働時間は
始業時間:午前7時~10時までの30分刻み
終業時間:午後3時45分~6時45分までの30分刻み

また、各市区の教育委員会で独自のルールを設けています。

一般的には午前8時~午後4時45分
うち休憩時間45分
というパターンが多いようです。

東京都立学校職員服務規程

大阪府の教員の休憩時間は?

大阪府の教員の休憩時間については、「府費負担教職員の勤務時間」という規定に記載があります。

文字がたくさん書いてあったり、他の規定を準用してねと書いてあったりしてややこしいのですが、要約すると

勤務時間:8:30~17:00
休憩時間:45分(11時から14時の間に取得)

大阪市の教員の休憩時間は?

大阪市の教員の場合は、大阪市学園園教職員組合のホームページに記載がありました。
内容については、大阪府と同様です。

勤務時間:8:30~17:00
休憩時間:45分(11時から14時の間に取得)

教員の休憩時間に会議をするのは違法?

教員 休憩時間

戦場のように忙しい一日が終わって、ようやくほっとひといき。
そういや、今日は全職員会議かぁ……。

やれやれ…あれっ!よく考えたらこの時間は休憩時間では!?

そう思った先生は多いことでしょう。

使用者は、第1項の休憩時間を自由に利用させなければならない。が適用されます。

会議ってもちろん仕事ですよね?
会議中に自発的に休憩(寝ている)先生もよく見かけますが(皮肉)

休憩時間に会議というのはもちろん違法です。
民間企業ならブラック認定されるレベル。

まとめ、教員の休憩時間は少ないという現状は違法

やはり学校の先生は休憩時間はほとんど取れていないという現状が浮き彫りになりました。

しかも、多くの教員がその現状を「当たり前」と思っているフシがあります。

僕も実際そうでした。

未来を担うこどもたちを育てる教育の現場が、ルールを守っていない。

こんな法律違反がまかり通っていいのでしょうか?

過去の裁判例では、自治体側は「休憩時間中に勤務など命じていない。教員が自発的にやったもの。僕たち悪くないもんね-という主張を繰り返しています。

こんな現状で本当によいのでしょうか?

本記事をもとに考えるキッカケとしていただければ嬉しく思います。

ご意見・感想などは、管理人さとるのTwitter@SatoruTeacher)までぜひお寄せください。

法律の解釈なども間違っている点があればコッソリとご指摘願います。

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ミッションドリブン さる先生
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