教員生活

学校における部活動の存続に抗議します【緊急提言】元中学教員のつぶやき

学校における部活動の存続に抗議します
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「#学校における部活動の存続に抗議します」

ひとりの先生がつけたハッシュタグが、教育界に広まっていきつつあります。

さとる
さとる
こんにちは、「教員からの転職」をテーマに発信をしている元中学教員のさとる(@SatoruTeacher)といいます。

いまや、Twitterは世論も動かす時代。「#検察庁法改正案に抗議します」のハッシュタグがついたツイートが芸能人も巻き込み、国会の答弁でも使われる。

みなさんは「学校と部活動」の関係についてどのように考えていますか?

文部科学省は2020年1月24日の中央教育審議会において、

・公立校における部活動のあり方を見直しする

・地域スポーツクラブへの移行

・外部人材の登用、地域指導員を推進

との議論を重ねておりますが、なかなか進んでいません。

むしろコロナウィルスに伴う休校解除と同時に、部活動も日常にもどりつつあります。

これを機に部活動と学校の関係も見直すべきでしょう。

僕が学校と部活動を切り離すべきと考える理由

教員の長時間労働の重大原因になっている

・自由参加のはずの部活動が強制になっている学校がある

・部活動大好き教員が教育を破壊する

・もはや部活動では生徒は更生できない

・このまま負の遺産を未来に残してよいのか

以下、元中学教員という自分の経験も交えながら、考えをお伝えしていきます。

部活動が教員の長時間労働の原因に

小学校教員の約3割、中学校教員の約6割過労死ラインを超える長時間労働を行っていると言われています。

特に中学校でウエイトを占めているのが「部活動」。

毎日のように練習がある運動部の顧問になると、平日1時間半から2時間。

特に土日も活動していると、もう教員は休日なんてありません。

しかも民間では当たり前の「休日出勤手当」や「時間外手当」は教員には支給されません。

休日に部活動で出勤した場合は、1回3,000円程度の手当がもらえます。

が、朝暗いうちから起きて、バスに乗り込み、遠征して、審判などもつとめて、夕方ようやく帰宅……。なんて時も約3,000円です。

しかも、先生の交通費や弁当は自腹…なんてことも。

さとる
さとる
時給換算すると、とんでもないことに……

自由参加のはずの部活動が強制に

文部科学省が定めた「学習指導要領」によれば、部活動は「生徒の自主的、自発的参加により行われる」とあります。

ところが、平成29年度のスポーツ庁の調査によると、公立中学校において部活動全員入部制をしいている学校は32.5%。

自発的参加のはずなのに、強制なんておかしいでしょ?

こういったゆがんだ状況をごまかしながら続いているのが学校における部活動の現状なのです。

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部活動大好き教員(BDK)が教育を破壊する

部活動大好き教員、頭文字をとって通称BDK。

各学校の職員室にひとりやふたりは存在しています。

授業が終わると同時にジャージに着替えて生徒とともに汗を流し、机の上は部活動の指導書でいっぱいで、休日は練習や遠征に精をだす。

別に生き方自体は否定するものではありませんが、それならば「顧問を拒否する」という自由もあるはず。

指導に熱が入るせいか、生徒にパワハラまがいの言葉を吐く人も残念ながらいます。

学校はそもそも勉強する所です。

生徒にも先生にも、部活動を強制してはいけません。

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もはや部活動では生徒は更生できない

昔ならラグビーで伏見工業高校を更生させた山口監督がモデルとなった「スクールウォーズ」

僕らの世代なら、ヤンキーの桜木花道がバスケットマンになり観客を魅了する姿をえがいた「スラムダンク」など。

素行の悪い生徒が、熱血教師の指導により開眼するのは美談として扱われたものでした。

高度経済成長時代に深刻化していた、いじめや校内暴力といったありあまるエネルギーを持った若者たちを部活動に縛り付けることにより問題を起こさせなくする。

生徒指導は足で稼ぐ、やればやっただけ効果がある!
なんて時代もありました。

ところが現代の生徒たちの問題は、SNSいじめ、貧困問題、虐待、性犯罪など多岐にわたります。

そもそも親の世代に余裕がありません。

大人の問題が、子どもにたちにも暗い影を落としている。

こんな時代に、生徒を部活で縛り付けても問題は解決しません。

むしろもっと家庭が、地域全体がこどもたちと向き合うべきではないのでしょうか?

このまま負の遺産を未来に残してよいのか

「学校における部活動」というテーマで意見を述べさせていただきました。

教員をやっていて、嬉しいことのひとつに教え子が「教員をめざします! なります!」と言ってくれること。

ですが、意気揚々と教職を選んだ若者たちも、長時間労働などが原因で心のキズを負ったり、休職・退職に追い込まれるケースもあります。

僕のところにもTwitter等で発信していく中で、部活動が原因の長時間労働、それに伴う退職・転職の相談がたくさん寄せられました。

このままねじれきった「学校と部活動」という問題を、先延ばしにしておいてよいものでしょうか?

先生が疲弊すれば、教育の質は低下し、こどもたちへ悪影響を与えます。

部活動が強制されている自治体では、部活動に参加すること自体悩んでいる生徒もいます。

コロナウィルスによる休校騒動は、「部活動と学校」の関係を見直すいい機会です。

「#学校における部活動の存続に抗議します」

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