2019年3月6日、さる先生(@saruesteacher)の単著がついに出版されました!
発売日前から予約殺到! すでに重版が決定!
Amazonの学校教育一般関連書籍部門で、堂々の1位!
「ベストセラー 1位」のオレンジ色の文字が見事に踊っていましたぞ。
なぜこの本を、教師でもない僕がわざわざAmazonで予約するほど心待ちにしていたのか?
本書から見えてくる、教育のミライとは?
気になる内容を徹底レビューしちゃいます!
もくじ
「全部やろうはバカやろう」さる先生(坂本良晶さん)って何者?
Twitterのフォロワー数が間もなく1万人を突破!
「教育の生産性向上」を掲げ、発信力と確かな実績を武器に教育界に殴り込みをかける革命児。
その正体は、現在でも京都府の小学校で教壇に立っているフツーの小学校の先生。坂本良晶さん。
私生活では2人の娘さんの良きパパでもいらっしゃいます。
2018年7月に実際にお会いした時の感想を載せてますので、詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
「全バカ」シリコンバレーの思考を、教育の現場へ
作中でもふれられていますが、本書のもとになっている思考は2014年に発売されたビジネス書の名作『エッセンシャル思考』です。
選択と集中、限られた戦力で最大の効果を発揮する。『全部やろうはバカやろう』というタイトルにもその思いが集約されていますね。
他にもトヨタのカイゼン法など、民間のノウハウを教育の現場へおろしています。
さる先生自身も、元くら寿司の店長から小学校教師になったという異色の経歴の持ち主。
ウン10連勤や、売上日本一など外食産業の地獄と天国を味わったからこそ語れる経験談。
仕事に日々忙殺されている悩める先生たちはもちろんのこと、一般企業で働くサラリーマンにとっても救いの書となるはずです。
「全部やろうはバカやろう」サラリーマンにも役に立つ情報満載
「教育の生産性」は主に民間企業のノウハウを教育現場に応用したものです。
ということは、当然この本に書かれてる手法は、民間にも逆輸入できます。
例えば、本書に登場する「学級経営オセロ」。
これは学級経営に必要とされる4つの要素
①授業
②子どもとのコミュニケーション
③教室環境
④20%の心身の余裕
をオセロの4つの角(取ると仕事がグッとラクになる戦略上重要な拠点)に例えて説明をしたもの。
これは、少し考え方をずらせば僕が現在行っている機械メーカーの外回りの仕事にそのまま当てはめることができます。
①日々の営業活動
②顧客とのコミュニケーション
③職場環境
④20%の心身の余裕(そのまま!)
4つの拠点を意識して、最低3つは取りに行く!
ひっくり返されることもあるので、常に客観的に見直す。
実は僕の職場は10月後半から人員減になりまして、なかなか定時退社ができてなかったのですが、4つの角を意識してこれで定時退社に返り咲きまっせ!
「全部やろうはバカやろう」いちおう辛口評価も
このままだと、さる先生信者(笑)のタダの提灯記事になってしまうので、やや気になった点も挙げておきましょう。
「丸付け界王拳」、「紙々との戦い」、「生モノ仕事と乾きモノ仕事」……などタイトルだけで面白そうな解説や具体例がたくさん書かれているのですが、理解を助けるための図解がやや少ないかなと感じました。
僕はTwitterやブログなどを見て「教育の生産性」に関する下地があったので理解に問題はなかったのですが。
はじめて「教育の生産性」にふれる読者にはやや不便に感じるかもしれません。
さる先生(坂本良晶さん)のブログは現在非公開に
さる先生は2017年夏ごろから2018年末にかけて「はてなブログ」で自らの教育の実践について発信されていました。
(2020年1月現在は非公開中。さるさんの最新の考えとのズレがあり、本とブログの整合性がとれないためとのこと)
本書でもふれられていた図解などについては、さる先生のブログで豊富に紹介されていたので、復活が待たれます。
あるいはTwitter(@saruesteacher)をフォローしてさる先生のつぶやく最新情報をチェックしましょう。
1,600円+税 というビジネス書としては良心的な価格設定にするにはやむを得なかったのかな、と思いますけどね。
「全バカ」で忙しい教員でも定時退勤はできまーす!
「仕事の量が多すぎる、定時退社なんてムリ」
「〇〇先生が言ってるのは幻想だろ」
そんな声も残念ながらTwitterで目にします。
まず、ムリだと決めつけることからサヨナラしよう!
本書では陸上競技を例にとって、思い込みが逆に足かせとなっていることをわかりやすく解きほぐしています。
定時退社はできますよ。
いきなり定時退社はムリでも、1時間早く帰る。20時に帰る→19時に帰る→18時に帰る。
そしてゆくゆくは定時へ。
そんなふうに少しずつ、生産性を高めていきませんか?
「全部やろうはバカやろう」歴史の目撃者になろう!
最後の章、第6章はひたすらアツい言葉がつづられています。
・ミッションを持とう
・教員の再魅力化
・公教育のティール化
Ed tech (エドテック)…テクノロジーの進化による問題の解決と子どもの学びの最適化、学習アプリやオンライン学習会など 今後面白そうな分野ですよね。
あとがきの万葉集の和歌の引用あたりは、目頭が熱くなりました。
教育の現場は変わってきています。
少しずつ、でも確かなうねりを伴って。
日本人誰もが一度は関わる、教育。
人材を育てるのは、国家百年の計。
あなたも本書を読んで、教育の歴史が変わる、その瞬間に立ち会ってみませんか?
追記)「全バカ」から「ミッションドリブン」へ
2019年11月、さる先生(坂本良晶さん)の2作目となる著書が発売されました!
回転寿司チェーンで売上トップだった転職教師の僕が、Twitterで「学校のブラックな働き方」を変えていく話。
なんだかタイトルを読むだけでワクワクしますね!
さる先生の今まで生きてきた道のりを踏まえての
・生産性を上げた、そのあとのお話
・ミッション(使命)とは何か?
が大きなテーマになっています。
紹介記事を書いていますので、合わせてご参照ください!