「教員の仕事にはもう疲れた」
「ゆっくり休みたいけど、休む暇がない」
「正直、仕事のこと考えるのはもううんざり」
そんなあなたのための記事を書きました。
現在は企業の採用面接や新人教育も担当しています。
「教師からの転職」をテーマに発信しつづけた結果、
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おかげさまでたくさんの人とつながることができて嬉しいです。
教員ってほんと多忙だし、ストレスも多い仕事ですよね。
そんなあなたへ寄り添った解決方法を5つにまとめてみました。
- とりあえず寝る、睡眠時間を確保
- 1時間でいいので年休を取る
- 上手く行った時の思い出にひたる
- 生産性を向上させる
- 思い切って休職するのも手
そして、どうしても「辞めたい」という思いが強ければ転職するのもアリです。
実際に僕は教員から31歳の時に転職して、自由な時間が手に入り仕事のストレスは半分以下になりました。
最後までお読みいただければ、あなたの「疲れた」「辞めたい」という思いが軽減されて、明日からの活力がわいてきますよ。
もくじ
教員に疲れて辞めたい時1,睡眠時間の確保
とりあえず寝る、睡眠時間を確保
私たち社会人にとって、一番侮ってはならないものが「睡眠」です。
寝不足は正常な判断力を低下させます。
それだけではなく、睡眠に問題があると、体力面、そしてメンタル面でも弱くなってしまいます。
いつもの自分であれば、はねのけられるはずのストレスや刺激を、受け流せなくなってしまうのですね。
質の良い睡眠は仕事の生産性が上がる
「最近調子が悪いな。ストレスに弱くなったな。」と感じる場合、実は睡眠が原因だった、という場合は結構多いものです。
睡眠はネガティブなものを予防するだけではなく、ポジティブな効果ももたらしてくれます。
しっかりと睡眠時間をとることで仕事の生産性があがり、パフォーマンスの向上や気分の上昇にもつながります。
睡眠時間が6時間以下なら危険
「6時間以下の睡眠は徹夜と同じ」という言葉は有名ですね。
これは6時間睡眠を、
・10日続けるだけで24時間徹夜
・14日間続けると48時間徹夜
したのと同程度の認知機能になる、などという研究結果からきているものだそうです。
睡眠不足が一時的なものであればさほど問題はないかもしれません。
しかし、ただでさえ多忙な教員の場合は、より睡眠にはこだわったほうが良いでしょう。
教員の仕事に疲れて辞めたい時2、年休を使う
ほとんどの自治体で1時間年休の取得が可能
年休とは、「年次有給休暇」という、休んでいても給料が発生する休暇のことです。
労働者の疲労回復や、仕事へのエネルギーを蓄えることを目的としています。
実はほとんどの自治体で、1日単位はもちろん、「1時間単位の」年休取得が可能となっています。
たったの1時間なら取る意味がない、取る手続きの方が面倒だ、と思う人は多いのではないでしょうか。
実は1時間という短い時間でも、休みをとると、自分が思っている以上に心身は休まりますよ。
私たち人間は日々さまざまなことに忙殺されていて、休むことに勇気がいるかもしれません。
仕事を離れてぼーっとするだけでもOK
ですが、そんな私たちにとって最も大事なことは、「ぼーっとする時間」ではないでしょうか。
何も生み出していない時間を過ごすことに対して罪悪感を感じる必要は全くありません。
思い切って休むことも仕事のうちなのです。
とは言え、教員は、常に年休を取りづらいのが現状です。
ですがせっかくの年休ですし、積極的に活用しないと無駄に溜まっていく一方でもったいないですよね。
年休を上手に使うコツ
そこで、年休を上手に使うにはコツがあります。
ポイントは以下の二つです。
一つ目は、「同僚への気遣いを欠かさない、できるだけ迷惑をかけないように気をつける」ことです。
例えば、
・遅くても5日~1週間前など、できる限り早いタイミングで同僚に周知しておく
・自分が抜けてもできるだけ迷惑をかけない時間帯に利用する
・万が一自分の授業やクラスをあけないといけなくなった場合は、自習計画を丁寧にたてる
などして、自分のかわりに入ってくれる教員の負担を減らす
などです。
帰りの会が終わったと同時にダッシュ
二つ目は、「1時間単位の年休の活用」です。
帰りの会が終わったと同時にダッシュしましょう。
何をするかは人それぞれですが、私のおすすめはカフェでぼーっとしたり、大浴場やサウナなどでのリフレッシュですね。
今、これを聞いた教員の皆さんはきっとこうお思いでしょう。
「学校の付近だと子どもに会うかもしれないから嫌だ」、と。
そういう場合は、そこまで遠方ではなく、かつ生徒や保護者との遭遇率が低いエリアで、お気に入りのスポットを見つけましょう。
きっと散策自体が楽しくなるはずです。
何にせよ一番大事なことは、強制的に仕事から解放される時間をつくるということですね。
教員に疲れたのでやめたい時3、思い出にひたる
楽しかった思い出に浸ろう
教員は非常に多忙な職種です。
つらい経験も多いことでしょう。
ですがネガティブな経験ばかりではなかったはずです。
中には楽しかった思い出もありますよね。
過去、担任した生徒たちにもらった寄せ書きや、教育実習の時の写真など、思い出の品々が家に眠っているのではないでしょうか。
教員をやっていて良かった思い出があるはず
「ノスタルジー」という言葉を聞いたことがある人は多いと思います。
ノスタルジーには、「過ぎ去った時代を懐かしむこと」という意味があります。
また、この意味から派生して、センチメンタル、エモーショナルなどという言葉もあります。
若者言葉の「エモい」のことですね。
ノスタルジーの感覚が大切
実はこのノスタルジーの感覚が、ストレス解消に役立つことが脳科学の研究結果で出ています。
私たちの脳は、ストレスがかかることで、記憶を司る海馬の「神経細胞が分化して増える機能」が低下して、記憶力が落ちることが知られています。
つまり、私たちはストレスがかかったままの状態で休まずに仕事を続けていても段々効率が下がってくるのです。
ストレスが軽減されるしお金もかからない
そんなとき、この、懐かしい・エモい・ノスタルジーな感情を利用してストレスを下げることができれば、気分転換になります。
出典:懐かしさの感情体験に及ぼす動作法による快適な心身の体験の効果 文教大学人間科学部
過去を振り返ることは決して逃避ではなく、脳科学的に大切な意味があったのですね。
しかも、前述した方法と違ってお金がかからないので、比較的手軽に行うことができる点が最大のメリットではないでしょうか。
教員の仕事に疲れた時4、生産性を挙げる
ここまでの方法はどちらかというと「リセット」することに重きをおく方法でした。
次は今後、より余裕をもって仕事をしていくための方法を紹介します。
それは
・時短術を学ぶ
・整理術を学ぶ
・マインドを整える
です。
時短術で教育の生産性を向上
時短スキルを身につけたら仕事を効率良く行うことができて余裕が生まれるだけではなく、今よりも、自由な時間や、家族との大切な時間を増やすことができます。
色々試してみて自分に合っていて、かつ続けられそうな方法を見つけて実践してみてはいかがでしょうか。
きっと多忙で辞めたいとばかり思っていたのに、いつの間にか、以前よりも余裕をもって仕事ができるようになるでしょう。
整理術で時間と心の余裕を生む
また、これらを学ぶことのメリットは、教員の仕事に限った話ではなく、日常生活の中でも役に立つことです。
ビジネスパーソンの仕事に占める時間のうち、モノやPCのファイルなど探している時間はなんと約10%にものぼるという話もあります。
散らかった部屋を片付ける習慣が身につけば、自然と頭の中も散らかりにくくなります。
人間関係が好転すれば人生うまくいく
仕事で生じる悩みのうちの半分以上は人間関係に起因するという話もあります。
マインドを整えればそれだけで毎日がより明るくなります。
当ブログでも人間関係改善に役立つ本をおすすめしていますので、合わせて読んでみてくださいね。
多忙な教員のための読書術も載せています。
教員の仕事に疲れた辞めたい時5、休職する
次は、より深刻な状況になってしまっている場合です。
心身に異常が出ているのであれば、診断書をいただいて休むという手もあります。
あなたの心身の健康が第一
いよいよもう辛くてたまらないのであれば、少しでも早く病院へ行きましょう。
もし重症化してしまったら、その分治療が長期戦になってしまう可能性があります。
そのような状態は誰も望んでいません。
専門家に話を聞いてもらうだけで楽になることもあります。
5000人以上の先生が精神疾患で休職
日本では年間5,000人以上の教員が精神疾患で休職しています。
これだけ忙殺される教員の世界ですから、悲しいですが精神的にやられてしまう人がいるのもある意味うなずける結果かもしれません。
ですが、しっかりと適切な治療を受けた結果見事復帰を果たし、教員としてまた活躍されている先生もたくさんいます。
休職制度は意外と手厚い
しかし、「そうは言っても生活はどうするんだ」と、金銭的な不安がよぎることでしょう。
ですが教員は公務員なので、病気によりやむを得ず仕事から離れることになった場合の保障が民間企業と比較して非常に手厚いです。
傷病手当金を受給すれば、おおむね1年半までは給料の約60%が支給されたまま休職することができます。
これは公務員だけではなく、民間企業勤めの方でも、健康保険に加入していれば誰でも支給される制度です。
公務員はさらに手厚い制度
これに加えて公務員の場合は、
・病気休暇の手当を、最大90日間、給料の100%の手当を受給可能
・その後さらに休職制度を利用すれば、3年間公務員という立場を失うことなく、かつ1年間、給料の80%の手当を受給可能
となっています。
休職制度の手当は2年目以降無給になるので、そのときに傷病手当金受給の手続きをすると良いでしょう。
教員に疲れたなら転職活動してみるのもあり
ここまで、教員の仕事に疲れたときの対処法についてお伝えしてきました。
とは言え、以上の方法を試しても、どうしても辞めたい気持ちが変わらない人もいるでしょう。
どうしても辞めたいなら、まずは転職活動をしてみるのもありです。
ポイントは、「転職する」というではなく、「転職活動をしてみる」ということですね。
実際に転職しなかったとしても、「教員を辞めたとしても仕事があるということ」がわかるだけでも安心材料になります。
例えば、
・転職サイトに登録する
・転職エージェントと面談してみる
これだけでも立派な転職活動です。
教員はつぶしが効かないという言葉を割と耳にしますが、実際には転職に成功する教員もたくさんいます。
行動するまでは気が重いとは思いますが、メリットが多いので、いったん思い切って転職活動してみるのはおすすめです。