「教員から転職したいけど、職務経歴書をどのように書いたらいいのかわからない」
「経歴でアピールすることが少なすぎて泣けてくる」
「各校種ごとの自己PRの書き方を知りたい」
そんな悩める方々へ向けた記事を書きました!
現在は企業の採用面接や新人教育も担当しています。
「教師からの転職」をテーマに発信しつづけた結果、
Twitter(@SatoruTeacher)のフォロワーさんは4,500人以上!
おかげさまでたくさんの人とつながることができて嬉しいです。
教員の職務経歴書って、アピールすることにホント悩みますよね(涙。
この記事に掲載しているテンプレートをあなたなりにアレンジするだけで、書類選考の通過率はグンと上がるはずです!
職務経歴書の中身は大きく分けて、
- 職務要約
- 職務経歴
- 活かせる経験・知識・スキル
- 自己PR
の4つの項目があります。
中でも、難しいのが活かせる経験・スキルと自己PRのところです。
・職務経歴書を効率よく書く方法
・採用担当者はココを見ている
・やってはいけないNG事例
・校種別に使える!自己PRテンプレート集
この記事をお読みいただければ、あなたの職務経歴書はグンとレベルアップして、いい仕事探しにつながることができますよ!
ぜひとも活用してください。
自分だけで職務経歴書を書くのが不安
自分のどんな面をPRしたらよいかわからない
という人は、転職エージェントサービスを使うのもひとつの手。
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もくじ
教員の職務経歴書の書き方、ポイント
今までの経験を棚卸ししよう
実際に職務経歴書を書き始める前に、まずは今までの経験の棚卸しをしましょう。
キャリアの棚卸しから始めるメリットは2つあります。
・最終的に早く職務経歴書が仕上がる
・自信をもって面接に挑むことができ、内定取得の可能性が高まる
いきなり経歴書を書き始めてしまうと、何度もやり直しをすることになり、かえって時間がかかってしまいます。
文章力に自信のある方でも、必ず経験の棚卸しから始めましょう。
転職は準備で全てが決まると言っても過言ではありません。
テンプレートを積極的に利用する
職務経歴書には実は、定まった形式というものは存在しません。
ですが、
「いや、俺は自分という人物をもっと見て欲しいんだ、型にハマったテンプレートなんてイヤだ」
という人は自滅します。はい、過去の僕ですね(涙。
みなさんは回り道せずにサクっと経歴書の見本をダウンロードしてから書き進めてください。
個人的には転職サイトdodaのテンプレートが、採用担当者の目から見ても必要かつ十分な内容を網羅していて、おすすめです。
職務経歴書に書いたことは面接で聞かれる
職務経歴書はいわば、面接の「台本」。
職務経歴書に記載したことは、面接や選考において聞かれる可能性が高いです。
「勝てる面接」にするために、面倒臭がらず綿密に準備をしましょう。
また、 うまくいったことばかりを書き連ねるよりも、自分が困難にぶち当たった時に、
・何が原因だと考え
・どのように工夫して
・再度どのように実行したのか
と言った、いわゆるPDCAを語れると説得力が増します。
なるべく数字や具体例を用いて記入する
「生徒達が笑顔になりました」
「生徒に喜んでもらえました」
といった表現を使いがちですが、これは主観的なものであり、客観性がありません。
具体的でないと、他の教員の方と全く同じような内容になってしまいます。
一人ひとり、感じたことや努力の仕方は違ったはずです。
たとえば、
・毎年行われる授業評価アンケートで、 〇〇点以上と、高評価だった。
・保護者とのトラブルが、 前年度から3割減った。
・難関大学への進学率が〇%向上した
など、自身の取り組みによって得られた結果やもたらされた変化を、数字を用いて具体的に伝えましょう。
ビジネスでも通用するようにアピール
教員は公務員であることがほとんど。
民間企業へ転職する際は、「自分の経験が民間企業でも通用すること」をアピールすることを常に忘れないようにしましょう。
「関係構築力」、「課題解決力」など、ビジネスシーンでもイメージしやすい言葉を用いて職務経歴や強みをアピールしましょう。
使う言葉の例として、「社会人基礎力」の「12の能力要素」とされるスキルにあてはめるといった方法もあります。出典:経済産業省ホームページ
<前に踏み出すチカラ>
- 主体性
- 働きかけ力
- 実行力
<考え抜くチカラ>
- 課題発見力
- 計画力
- 想像力
<チームで働くチカラ>
- 発信力
- 傾聴力
- 柔軟性
- 状況把握力
- 規律性
- ストレスコントロール力
また、教員はPCスキルが低いと思われがちなので、使えることをアピールできる場合は積極的に活用しましょう。
教員の職務経歴書のNG例
転職初心者の方がやりがちな失敗例をみていきます。
専門用語を使っている
採用担当者はわからない
・研究授業
・成績処理
・特別活動
などは、教員にとってはなじみのある言葉でも、実際に読む採用担当者はその言葉の意味を知らないことがほとんどです。
これらの用語を使うときは、どのような業務・活動なのかをきちんと説明するようにしましょう。
自分が教職の授業を受けていた時や、新任の時に「はじめて聞いたよ」という言葉は、採用担当者には通じないと思ってもらった方がよいです。
具体的なスキルに言い換える
とはいえ、口頭(面接)の場合は、言葉の説明をして補うことができますが、 書面(職務経歴書)の場合に説明で文字数を使うのは勿体ないですよね。
そういう場合は、 具体的なスキルに言い換えると、採用担当者に効果的にアピールできます。
たとえば、
・授業を行う
→「プレゼン能力」、「訴求力」
・生徒や保護者対応
→「リスク管理能力」、「コミュニケーション能力」
・部活動、担任業務
→「体力」、「指導力」、「リーダーシップ」
などです。
このときもできる限り、前述した「社会人基礎力」などの、ビジネススキルで伝えることを意識してください。
内容が抽象的でわかりにくい
教員の実績は理解されにくい
残念ながら、教員の実績や能力は、そのまま書いても上手く伝わらないことが多いです。
ひどい場合、教員じゃない人からすれば「授業なんて50分しゃべるだけで終わりだよね」と思われていることがあります。
しかし実際は、
・綿密な授業準備
・授業中は児童たちが最後まで飽きずについてこれるよう、たくさんの工夫や取り組み
こういったことを「無意識」に、当たり前のように行っています。
「授業を頑張りました」、「保護者の反応も良かったです」だけだと、採用担当者はイメージしずらいです。
また、努力が正確に伝わらないため、非常にもったいない。
やはり数値化は大切
これを回避するために
・前年度から成績が〇〇%上がった
・保護者アンケートで 5段階中平均4.3の満足度をいただいた
・同学年の先生全体の1ヶ月あたりの残業時間を〇〇時間から〇〇時間まで削減した
など具体的な数字を使ってアピールしましょう。
教員の職務経歴書のサンプルを公開
共通してアピールできる項目もある
すべての校種に共通してアピールできそうな事例もあります。
プレゼン能力、コミュニケーション能力、傾聴力などです。
【傾聴力の例】
年代や性別を問わず、相手の言っていることや気持ちを理解する傾聴力に自信があります。
自分の気持ちを言語化することが苦手な生徒は多くいます。
そこで、生徒の本音を引き出すために、生徒それぞれに合わせた質問の仕方をこころがけたり、質問のタイミングに気を配ったりするよう努めました。
対保護者の場合も同様です。このような、相手の本心やニーズを引きだすスキルは、貴社のXX業務でも生かすことができると考えております。
学級運営での取り組み
授業と並んで教師の仕事の根幹とも言える学級運営。
ここでも、プレゼン能力、コミュニケーション能力、折衝力などさまざまなアピールができます。
【学級運営を折衝力に活かした例】
私は折衝力に自信があります。中学3年生の担任として、 生徒の進路相談を担当しました。
常にこころがけていたことは、「生徒の希望を第一に考えること」です。そのために生徒一人ひとりの希望を丁寧にヒアリングしました。時には、保護者が生徒の希望を知らない場合や、保護者と生徒の希望が一致していないこともあります。
どんな時でも生徒一人ひとりの個性・思考に合わせ柔軟に粘り強く対応した結果、生徒全員が希望の進路に挑戦することができました。
ICT教育の実践
インターネットやツールによる業務の効率化に関心を寄せている企業は多いです。
教員はPC、ITスキルが低いと思われがちなので、実績がある方は積極的にアピールしましょう。
プログラミング教育に早くから取り組むために尽力いたしました。同僚の教員達に協力を呼びかけ、プログラミング教育導入成功のための様々な工夫をしてきました。
まず、市が小中学校の ICT教育に力を入れているという恵まれた環境を生かし、全生徒を対象にタブレット端末を貸与する「一人一台」体制を実現しました。
そして、「総合的な学習の時間」にプログラミング教育を採り入れることで、授業時間を確保しました。
授業形態を1クラスの生徒を二つのグループに分けた少人数編成にしたことで、突然のトラブルにも迅速に対応することや、全体に指導を行き渡らせることができました。
業務の効率化、残業時間の削減
たとえば、「事務用品などの予算を削減した」、「残業時間を減らした」などです。
予算の削減や、業務の効率化を自社の課題としてとらえている企業が多いです。
課題の原因を見極め、試行錯誤しながら実践できる人材は企業からも求められる傾向にあります。
【残業時間削減の例】
XX年の教員経験を経てマルチタスク能力を高め、年々残業を減らしていくことができました。しかし、依然として、自他共に長時間労働であることに変わりはありません。
そこで昨年学年主任になったことを機に、この課題解決に努めました。具体的に行ったことは、教員一人一人の強みを生かした「適材適所」の役割分担の実施と、マルチタスクを着実に迅速にこなすノウハウの伝授です。
結果として、同学年の教員全員の月の残業時間が、前年度と比べて月10時間減りました。
このように、 自分だけでなく学年全体で効率化できた場合は、リーダーシップや後輩指導なども同時にアピールすることができます。
小学校教員の職務経歴書の例
小学校の教員の特徴
小学校の教員ならではの代表的な特徴といえば、全教科を一人で教えることです。(特に低学年の場合)
また、児童もまだまだ発達段階にあるので、 保護者との関係づくりも重要です。
マルチタスク能力や、コミュニケーション能力のアピールはしやすいかもしれませんが、一方で、成績アップや進路指導などといった、「数字」で語れる実績は出しにくいといった特徴があります。
職務経歴書の例
指導するチカラをアピール
5年間、特別活動主任を務め、クラブ活動や委員会活動、児童主体の行事の運営・計画を行いました。
特に力を入れたのは、児童主体行事である、児童集会です。全校生徒約600人が 一度に集まる行事です。この行事を成功させるため、児童達に企画や司会進行のアドバイスを行ったり、 他の教員との連絡調整を密に行いました。
初めは不安げで具体的な活動に手つかずだった児童たちが、困難を乗り越えながら、本番では堂々と行事を進行することができました。
困難に立ち向かい、やり遂げた力をアピール
私の強みはタフな精神力です。前年度、 学級崩壊を起こしたクラスの担任をしました。初めは絶望すら感じましたが、本当は真面目で、落ち着いた学校生活を送りたいと思っている児童達が沢山いると気づいてからは、長丁場を覚悟して、児童としっかり向き合うことを決意しました。
「小さな変化を見逃さず、褒める」、「叱るべき時はしっかりと叱り、その後はアフターフォローを行う」といった、メリハリのある指導を意識しました。
その結果、保護者アンケートでは、5段階中4.3以上の満足の評価をいただくことができ、 2年かけて穏やかな集団に立て直すことに成功しました。
中学校教員の職務経歴書の例
中学校の教員の特徴
中学校の教員は、小学校の教員と違い授業は担当教科だけが基本ですが、小学校の教員と比べて楽だなんてことは決してありません。
中学校の教員も、部活や進路指導、各々に割り当てられている校務分掌の業務などで大変激務です。
また、中学生は、思春期真っ只中の多感な時期です。
生徒のメンタルケアに一番手がかかる時期ではないでしょうか。
不登校の生徒も何人かでできます。
学力や運動能力の差が顕著になってくるのもこの辺りからです。
そのような、個性あふれる子ども達の勉強や進学のサポートをするのが、中学校教員の仕事です。
また、子ども達とのコミュニケーションにも日々注意を払っています。
勉強だけではなく、人と人との関わりなどの人間関係のサポート等も大事ですから、子ども達との信頼関係が重要になります。
職務経歴書の例
【部活動の指導経験】
〇〇部は、地区大会を突破したことのないチームでした。生徒と話し合う中で、限られた時間と資源の中で成果を出すためには効率化が最優先と考えました。
論理的なトレーニング方法やメンタル面でのケアを自ら学び、生徒とともに実践していくことでで地区1位を記録。
OBや地域の有力選手に指導をつけてもらうなどの工夫と、生徒の主体的な努力により成し得た結果と考えています。
事前準備が大変で何かと問題が発生しがちな「職場体験」も、企業との折衝力をPRすることができます。
【職場体験の実践】
1学年180人以上の職場体験を実践しました。中学生に就労体験を与える貴重な機会ですが、例年トラブルの多い行事でもあります。
どんな問題が起こりそうか前年度の事例を分析しシミュレーションし、予め洗い出しをすることで問題発生を防ぎました。
受け入れ企業様へも後日アンケートを実施したところ、「企業のPRになった」、「良い刺激になり従業員のチームワークが芽生えた」など高評価をいただきました。
高校教員の職務経歴書の例
高等学校の教員の特徴
高校教師は、大きく分けて4つの仕事をしています。
・教科担当
・クラス担当
・部活動指導
・校務分掌
中学校教員と大きく違うところは、高校卒業後の進路選択についてサポートするところです。
ここが高校教員の醍醐味でもあります。
高校生とはいえ、中学生に引き続きまだまだ多感な時期です。
中学生以上に強気で教員に歯向かってくるような生徒もいるかもしれません。
どんな時でも生徒の言葉にしっかりと耳を傾けて真摯に向き合い、生徒一人ひとりの進路をサポートしていくのが、高校教員の務めです。
職務経歴書の例
【進路指導】
進路指導を担当し、学年全員270人一人ひとりの進路を把握し、相談を受けていました。
より効果的なスケジュールを組むため、模試の年間計画の見直しや外部講師の活用、オープンキャンパスへの積極的な活用などを掲げ、国立大学に前年度25%増の40名現役合格することができました。
授業をプレゼン能力に活かした例
私はプレゼンテーション力に自信があります。担当科目は世界史です。生徒のモチベーションを維持するため、毎回の授業で必ず適度な雑談を入れました。
海外旅行が好きなので、授業と関係のある国に旅行した話などをしました。また、暗記力(アウトプット力)の高め方や、効果的なテストのやり直しの仕方まで力を入れて指導したところ、先生のおかげで世界史と関係のない文系教科まで点数が上がったと言ってくれる生徒もでてきました。
特別支援学校の教員の職務経歴書
特別支援学校の教員の仕事内容
受けもつ生徒の人数としては少ないですが、 その分以下のようなことを行っています。
・医療・福祉・労働など様々な分野の機関と連携し、一人ひとりの障害や成長に合わせた、 個別の「教育支援計画」を立てる
・一人ひとりのニーズに合わせた指導目標や指導内容、指導方法などを盛り込んだ、「指導 計画」の作成
・障害による学習や生活上の困難を改善し克服するための指導(たとえば、肢体不自由の子 どもを担当する場合には、お手洗いや着替えの介助)
これらに加え、普通学校と変わらず、授業準備や教材作成、生徒が帰った後の掃除や整理整頓、職員会議などを行なっています。
数値で表される事項が少ない傾向にあるので、 上記のようなことを、
・専門機関と連携を行う際、どのような工夫をしたのか
・チームをうまくまとめた経験
・保護者との関係作りに尽力したこと
などといった、具体的なエピソードを交えて語るとよいです。
職務経歴書の例
私の学校では、特別支援クラスに在籍する生徒に対する教育方針を、年に3回策定しておりました。 昨年特別支援クラスの担任になり、 「オーダーメイド教育」と銘打ってさらに質の高い教育を実現するための目標を立てました。
年3回の策定に加え、毎月、同学年の教員と、修正や追加項目がないかどうか話し合う場を設定しました。そして学期の終わりごとに保護者の方と今学期の振り返りや来学期の計画を共有しました。
細かく目標を決め、頻繁に振り返ることで、子ども達の成長をより「見える化」することに成功しました。
リーダーシップに活かした事例
昨年は特別支援クラスの副主任を担当しました。
延べ6名のメンバーがいましたが、全員の長時間労働が毎年課題となっていたため、生産性の高いチームづくりを目指しました。
そのために実行したのは適材適所の業務分担です。主任に提案し、主任と共に調整や計画を重ねた結果、前年度から1日当たりの残業時間を30分減らすことに成功しました。
また、半数のメンバーが、直接「こんなにやりがいを感じたのははじめてだ」と伝えてくれました。
職務経歴書に悩んだら、プロに相談してみよう
教員に共通する項目や、校種それぞれの職務経歴書や自己PRの具体例を挙げさせていただきました。
とはいっても
「きちんとビジネスに通用する自己PRになっているのか不安……」
「もっと書類選考の通過率を上げたい」
という方も多いと思います。
そんな時は、職務経歴書の添削をはじめとするサポートサービスや、非公開求人の情報提供がある転職エージェントを利用するのも手です。
まだ転職エージェントサービスを使ったことがない、という方はまずはリクルートエージェントがおすすめ。
・業界最多の求人数
・企業との交渉力のあるカウンセラーが多い
・面接対策などのセミナーが充実
キャリアカウンセラーも一流のビジネスマンの方が多く、話しているだけで色々な面を吸収することができます。
転職のプロのチカラを借りることで、あなたの転職活動はさらに次のステップに進めることでしょう!
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