「最近、夫が仕事辞めたいとしきりに言っている」
「帰りも遅いし教師の仕事ってそんなに大変なのかな…」
「家のローンもあるし、教育費もこれからかかるしどうしよう」
上記のようなお悩みをお持ちの、あなたの疑問にお応えする記事を書きました。
現在は企業の採用面接や新人教育も担当しています。
「教師からの転職」をテーマに発信しつづけた結果、
Twitter(@SatoruTeacher)のフォロワーさんは5,000人以上!
おかげさまでたくさんの人とつながることができて嬉しいです。
ご主人が最近、仕事を辞めたいとしきりに口にするようになった。
でも、これから家のことや子ども達のことにお金もかかるし、もし安定している公務員を辞めたらと思うと……。
とても不安になるますよね。
結論、つらい状況を二人で乗り越えて、なんとかやっていけそうであれば続けるのが一番。
また、どうしても辞めたい意思が堅いのであれば、休職や転職という方法もあります。
公務員はもし休職したとしても、休暇や給与保証が手厚いですし、教師から民間企業へ転職して活躍している方もたくさんいらっしゃいます。
何を隠そう、僕も31歳の時に中学教員から転職して、結果的にストレスは半減。
家族と過ごす時間もかなり増えました。
・教員は非常に多忙、ストレスが多い
・まずはありのままを受け入れる
・休職という手もある
・休職する際の注意点
・ぶっちゃけ、転職がお勧め
今はどうしたらいいかわからないかも知れませんが、「運命の神様は、乗り越えられない試練は与えない」なんて前向きな言葉もあります。
この記事を最後までお読みいただくことで、状況が好転してご夫婦の絆がさらに深まることを願っております。
もくじ
教員を辞めたいと思う夫の現状
まずは、ぜひ「教員を辞めたい」と悩んでいるご主人の現状を知ることから始めてください。
ご存じかも知れませんが、教員は非常に多忙でかつ、ストレスの多い職場です。
- 労働時間が長い
- 休憩時間がほぼない
- コロナ禍でさらに業務量が増えた
以下、順番に解説していきます。
労働時間が長い
日本教職員組合が、2021年の夏に行った調査によると、学校の先生達の平均残業時間は一ヶ月で96時間44分とのデータが出ました。
出典:NHK『教員の時間外労働、平均で過労死ライン越え』
法的に「過労死」と認定されるラインが80時間なので、更に上回っています。
労働時間だけを見ても日本の先生たちはいつ倒れてもおかしくない、そんな過酷な状況におかれているのです。
休憩時間がほぼない
また、上記の調査によると、小中学校の教員のうち3分の1が日中の休憩時間は0分と回答しています。
あれ? 給食の時間は? と思ったかもしれませんが、教員は給食の時間も休めません。
配膳の指導をしたり、児童や生徒の食事をしている様子に目を配ったりと気の休まる暇はありません。
教員の間では「給食は食べ物ではなく、(流し込む)飲み物」なとどいう言葉もあるくらいです。
業務量がどんどん増えていく
そして教員はどれだけ働いても、残業代は出ない仕組みになっています。
そのため再現なく、日々の仕事が降り掛かってきます。
・ICT教育の実践
・小学校の英語の必修化
・キャリアパスポート教育
・コロナ禍での机やドアなどの消毒
学級がうまく回っていればいいのですが、モンスターペアレントとの対応や、生徒同士のトラブルの指導など、精神的に追い込まれる場面もたくさんあります。
教員を辞めたいという夫にかけて欲しい言葉
それでは、上記のような過酷な現場で働くご主人にどのような対応をしていけばよいでしょうか?
ここは、
「そんなにつらかったら、辞めてもいいと思うよ」
と声をかけるのが正解です!
「いやいや、お金のこともあるし、辞められたら困るから!」
というあなたへ、
心配ご無用!その根拠を解説していきますね。
安易な否定やアドバイスは避ける
「もっと頑張った方がいいよ」
「管理職に改善してもらうように言えばいいじゃん」
という否定や具体的すぎるアドバイスは避けてください。
ご主人も頑張らないといけないことや、金銭的な面などは充分にわかっています。
わかっている上で弱音を吐いています。
きちんと受け止めてあげる
「女性は喋って発散する、男は沈黙して発散する」
と言われます。
ご主人の話を聞いているうちに、ついついあなたがたくさん喋ってませんか?
自分が辛い時にさらにマシンガントークをされるとさらにキツくなります。(この記事を読んでいただいてる優しい読者の方はそうでないことを祈ります)
夫の悩みが深刻な場合も
「仕事辞めたいなぁ……」
くらいの軽いノリのご主人の発言ならよいのですが。
「今年度中に辞めようと思っている」
などの具体的な日付や行動が出てきた場合は、ご主人の考えはその先へとかなり進んでいます。
「えっ、そんな! 住宅ローンもあるし、子どももこれからお金がかかるし困るよ」
というストレートな発言は実は禁句です!
ご主人も「なんだよ!俺の辛さも知らないくせに!」
と意固地になってしまいます。
どうしてもしんどかったら、辞めるのもあり
逆に「どうしてもつらかったら、辞めてもいいと思うよ」
と寄り添った発言をしてくれると、
(そんなに自分のことを理解してくれるのなら、踏ん張れるかも、もう少し続けてみようかな)
と思うものです。
僕もそうですが、男性って本当は弱い生き物です。
配偶者からの信頼があるから、頑張れるのです。
そんなこと言って、もし本当に辞めたらどうするんですか?
大丈夫です、教員からの転職は、できます。
夫が教員を辞めたいなら休職という選択も
とはいえいきなり辞めるとなると、金銭的な負担も大きいですし、将来の退職金や年金にも差が出てきます。
心身にすでに異常をきたしているのなら、まずは医師の診断書をもらい休職の手続きをすることも考えましょう。
日本では年間5,000人以上の先生たちが、精神疾患などによる休職をしています。
何も特別なことはないですし、その後復帰されて活躍されている先生たちもたくさんいます。
教員を休職する場合の注意点
実際に、教員を休職する場合の注意点を見ていきます。
- 診断書が必要
- 生命保険に入りづらい、住宅ローン審査はかなり不利になる
- 寛解まで時間がかかる
順番に解説していきます。
休職には医師の診断書が必要
教員に限らずですが、勤務先をうつ病や適応障害などの心の病気で休職する場合は、医師の診断書が必要です。
この診断書を取得するのが、時間がかかる場合があります。
精神科やメンタルクリニックは、初診の場合は特に時間がかかるため予約制にしている所がほとんど。
今日思い立って、明日からということが難しくなります。
また、勤務する自治体によっては複数の病院から診断書が必要、という高難易度をかましてくるところもあります。
うつ病や適応障害と診断されると住宅ローンは組めない
もし、これからマイホームの購入、住宅ローンを借りることを考えている方は要注意です。
精神疾患と診断されると、住宅ローンに必要な団体信用生命保険の審査が通らなくなります。
団体信用生命保険(団信)…ローンを借りている人が死亡・重度障害になった時に備えてあらかじめ生命保険をかけておき、住宅ローンの残高が保険金でチャラになる。残された家族に負債が相続されないための制度。
団信なしでも、お金を貸してくれる銀行もありますが、すでに加入済みの生命保険があることが条件だったり、金利条件などの面で不利になることが多いです。
今後の将来設計も踏まえた対策が必要です。
一度薬を飲むと、寛解まで時間がかかる
うつ病などの薬は、眠くなる、食欲の増進、性欲が衰えるなどの副作用があります。
もちろん、医療機関を受診し適切な措置をとることは必要です。
上記のような副作用もあることは、心に留めておきましょう。
結論、夫が教員を辞めてもなんとかなる
僕も実際に教員を辞めると夫婦で相談して決断した時に、
「私も働いているし、さとるくんだったらきっと仕事見つかるから大丈夫」
という妻の笑顔に非常に励まされました。
あなたも不安だと思いますが、ぜひご主人に寄り添っていただき、夫婦の絆をより深めてください!
病気になって長引いたり、悲惨な事態をまねくよりは、転職して年収が減るくらいなんてことないです。
結論、辞めてもなんとかなります!
なんせ当サイトだけでも、20人以上の先生たちが教員を辞めて次のステージでキャリアを築いているのです。
当サイト独自のアンケートによると9割以上の人が、「転職して満足」と回答しています。
そして、いざとなったら常勤講師として戻ることもできます。
あなたも家計を支える覚悟がありますか?
家計の支出を抑えることでも、節約できますよ。
厳しい言い方ですが、結婚する時に「健やかなる時も、辞める時も、ご主人を愛することを誓った」はずです。
・そのまま続ける
・休職する
・転職する
どの道を選んでも、選んだ選択肢をお二人のご協力で正解にもっていけるよう、陰ながら応援しています。