「小学校の教員なんてもう辞めてしまいたい」
「教師は激務なのは覚悟していたけど、ここまでだったとは……」
「いっそ、転職した方がいいのかな……」
そんなしんどいお悩みをお持ちのあなたへ、少しでも寄り添えるような記事を書きました。
現在は企業の採用面接や新人教育も担当しています。
「教師からの転職」をテーマに発信しつづけた結果、
Twitter(@SatoruTeacher)のフォロワーさんは約5,000人!
おかげさまでたくさんの人とつながることができて嬉しいです。
「教員なんてもうやめてしまいたい…」
もしかしたら、全国の小学校の先生たちも一度はそう思った経験があるのかも。
僕のTwitterのDMにはほぼ毎日のように教員から次のキャリアを考える人からの相談が寄せられます。
そこで今回は小学校の先生をテーマに「やめたいと思う理由トップ5」を書き連ねてみました。
- 多忙過ぎる、時間がない
- 職場の人間関係
- 将来に希望がもてない
- こどもが可愛いと感じられない
- 保護者からの要望がキツすぎる
あなたがやめたいと思う理由は何ですか?
この記事を最後までお読みいただければ、あなたの悩みに沿ったアドバイスがわかって、次に進むべき道が見えてきますよ。
不安は必ず解決できます!
一緒に乗り越えていきましょう!
\3分で適職がわかる/
もくじ
小学校の教員を辞めたい、とにかく多忙すぎる
休日出勤も当たり前
指導案の作成、研究授業や行事の準備、成績の処理などで土曜日出勤は当たり前。
まともに休めるのは月に2,3日。
時間が合わなさすぎて学生時代から付き合っていたカノジョについに振られてしまいました(涙
教員はとにかく多忙です。
日中に休憩時間などない。
休憩時間はない、トレイも行けない
本来、ほっと一息つけるはずの昼食の時間も、小学校の先生は気が休まりません。
低学年ですと、食器の使い方や食べこぼしなどの指導もあります。
「〇〇さんが牛乳こぼしました!」
「男子がケンカしてます!」
などのトラブルは日常茶飯事。
児童が帰宅すれば、今度は授業の準備、果てしない会議、行事の打ち合わせなど。
際限なく仕事が押し寄せます。
そもそも転職すべきか相談できる、20代のための無料転職支援サービス↓
仕事が次から次へと降ってくる
最近では、コロナの消毒作業も待っています。
また、学校行事も感染状況に伴い、二転三転し、その都度会議とやるべき仕事が追加されます。
プログラミング教育や、GIGAスクール、道徳教育や英語教育など、小学校で教えるべき単元はどんどん増えています。
教員は本当に気が休まるヒマがない。
体を壊してしまう前に退職しよう、と考える先生は実に多いのです。
小学校の教員を辞めたい、職場の人間関係がつらい
ベテランの先生に大声で叱責される
職員室に戻るとまた説教の嵐。
管理職も見てみぬふりで、私の味方になってくれる人は誰もいません。
体も限界ですが、それ以上に心がついていけません。
やめたい理由の第二位は「職場の人間関係」。
教員の長時間労働は当たり前になってきており、小学校では約3割の教員が過労死ラインの長時間勤務をしているといわれています。
学校の現場に余裕がない
人間関係がピリピリして、職場に余裕がなくなる。
学校という閉鎖的な社会だからこそ、ベテランの先生が幅を効かせている部分もあります。
2019年には神戸市の教員同士のいじめ事件が世間を騒がせました。
神戸市須磨区の市立東須磨小学校で、30~40代の教員4人が同僚の20代の男性教員に対し、嫌がらせや暴言などのいじめ行為を繰り返していた。
教員4人が同僚にいじめ「羽交い締めされ激辛カレー」朝日新聞2019年10月4日
人間関係が合わなくて、退職を考える人はほんと多いですね。
*人間関係にお悩みの教員のあなたへ。
僕が実際に読んで役立ったおすすめの人間関係改善の本を3冊厳選してご紹介。
また、忙しいあなたへ向けた、効率的な読書の方法についても解説しています。
小学校の教員を辞めたい、将来に希望がもてない
家庭や子育てとの両立に悩む先生は多い
昭和から時が止まったかのような、風潮・文化です。
30代、40代のベテランの先生がたも毎日遅くまで残っていて、正直この働き方をずっと続けるのかと思うとぞっとします。
このようにウルトラ激務な教員のお仕事ですが、気力体力が充実している20代ならまだこなすことができます。
しかし、結婚して子どもができ、家事育児をこなしながら今と同じ働き方ができるのだろうかと悩む先生は多いのです。
転職する際につぶしが効かない
公務員そして教員という働き方の将来性に疑問を持つ人は多いです。
・少子高齢化
・自治体の予算の減少
・ビジネススキルが身につかず転職がしにくい
今後、自治体の予算の削減で教員の働き方はますます厳しくなり、ブラック労働なのに年収がさらに削られる可能性もあります。
教員から民間企業への転職は苦戦する傾向が多いです。
ずっとこのままの働き方でいいのだろうか?
それなら、早めに見切りをつけて転職した方がよいのでは。
そう、考えてしまう若手教員の方は決して少なくありません。
小学校の教員を辞めたい、こどもが可愛いと感じられない
子どもが好きで教員になったはずなのに
授業中の私語や、教室内を歩き回る子もいて、最近ではこどもたちが全く可愛いと感じられなくなりました。
同じ学年団の先生からも「きちんと指導するように」と言われます。
正直、教壇に立つのがこわいです。
日本が経済的な発展から取り残された、失われた30年。
疲弊した大人たちの社会が、こどもたちにも暗い影を落としています。
教員が一人で抱え込むには問題が複雑すぎる
低学年ならそもそも授業を聞いてくれない。教室や廊下を歩き回る。
高学年になると、友人同士の問題やスマホ・SNSなどの問題も絡んでくる。
貧困家庭へのケアや、共働きで家庭に余裕がなく子どもが荒れるなど、児童をめぐる問題は年々複雑さを増しています。
教員が一人で抱え込むには、あまりに問題が複雑すぎるのです。
小学校の教員を辞めたい、保護者からの要望がキツすぎる
保護者からの理不尽な要求
・給食をきちんと食べたか毎日報告して
・子どもが親のいうことを聞かないのは学校が悪い
などなど
管理職がたまに間に入って電話対応などもしてくれますが、正直もう限界です。
託児所に就職したつもりはないのに(涙
保護者から学校への要望も多様化しています。
いわゆるモンペ(モンスターペアレンツ)、との対応に疲弊している先生たちも見受けられます。
聖職者とは名ばかりの実態
昔は知識もあり学歴も高めの教員は「聖職者」と呼ばれ地域や保護者から尊敬されていたのですが、今では名ばかり。
24時間「先生」であることが求められ、負担ばかりが増しています。
こんなことをするために小学校の教員になったのではないのに。
SNSでキラキラと輝いた発信をしている同世代を見ていると、なんだか虚しくなってきますよね。
小学校の教員をやめたい!と思うあなたへの3つの処方箋
小学校教員の退職理由はさまざま
ここまで、小学校の先生達の相談に乗ってわかった辞めたい理由トップ5を見てきました。
あなたの辞めたい理由に近いものはありましたか?
人生は選択の連続。
いつかは、いずれかの道を選ばなければなりません。
小学校の教員をやめたいと思うあなたに、僕は3つの処方箋・選択肢をご提案しています。
・なんとか続けてみる
・休職する
・転職活動をしてみる
順番に丁寧に解説していきます。
なんとか続けてみる
Twitterでフォロワー1万人以上!
教育Twitterかいわいではもはや知らないものはいないスーパー学年主任アイムフリーさんのお言葉。
今年2年目の子がイキイキしているのよね。その子が言うには、去年はオドオドしまくっていて、やること全てに自信がなくて、すぐに泣いて目をはらしていたらしいのよ。そんなこと想像もつかなくて驚いたのだけど何が一番違うの?と聞いたら「一年やり切った自信」だってさ。その積み重ねなんだよね結局
— アイムフリー (@TeacherhaGreat) July 3, 2020
たしかに、初年のときよりも2年目、2年目よりも3年目はまだ体も慣れてきてマシになります。
一年のだいたいの流れがわかるのも強みですよね。(2020年はコロナの影響でイレギュラーなことが多すぎましたが)
もし、踏ん張れるのなら踏ん張ってみるのもひとつの手。
当サイトでも、学級経営や時短術、整理整頓など先進的な事例に取り組んでいる先生たちをご紹介しています。
休職をする
休むのは逃げじゃない
積極的な休養をとることを自ら選択したんだ
選んだ自分をホメよう休んだあと進む道を決めればいい
それよりもキケンなのは
「周りに迷惑がかかるから」
「みんなガマンしているから」
って現状をずっーと続けること心と体は大事な資産なんだ
だから休んでもいいんだよ
— さとる@教師からの転職 (@SatoruTeacher) June 28, 2020
休むのは逃げではありません。
学校にいくことを考えただけで、動悸、息切れ、脈拍の急上昇、激しい頭痛や腹痛などの症状がある場合は、まずは専門機関の受診をおすすめします。
誰でもなる可能性があります、特段恥ずかしいことではありません。
あなたの健康をまずは第一に考えてください。
転職活動を始めてみる
「転職活動」というと、「おっしゃー!もう来月から仕事やめたるねん!オラオラかかってこいやー!」と不退転の決意で臨む仰々しいものだと思ってませんか?
・タウン誌で求人を探してみる
・転職サイトでどんな求人があるのか探してみる
・教員のやめ方や制度など情報収集をはかる
これらも立派な転職活動です。
確かに教員は多忙です。
一方で、コロナが逆に追い風となり、いまやオンラインで企業の説明会や、人材会社のセミナー、転職エージェントとの面談のできる時代です。
工夫しだいで、他の世界にふれるチャンスは必ずありますよ。
小学校の教員が転職活動をするメリット
転職活動は、単に次の仕事を探すだけではありません。
決して後ろ向きな営みではないのです。
- 視野が広がる
- 仕事を続ける上で自信につながる
- 転職市場での自分の価値がわかる
と、実はあなたの人生にとってメリットがたくさんあります。
視野が広がる
教員というのはたくさんある職業・選択肢のひとつでしかないんだなというのがよくわかります。
教員という仕事しか知らないでこどもたちに世の中のことを語っていいのでしょうか?
たくさんの職業・業界を知っている人の方が、きっとこどもたちへ訴える言葉も説得力が増すはずです。
教員の仕事をする上での自信につながる
教員以外にもいざとなったら仕事はあるんだ、とわかります。
実際には転職しなくても、求人を紹介された、面接が通過できた、という成功体験は大きな自信につながります。
転職活動をしてみて、よい刺激になった、仕事を効率化できた、やはり教員に残る、という方もいらっしゃいますよ。
転職市場での自分の価値がわかる
転職活動をすることで、次はこういうスキルを伸ばしていこう。
働きながらでももっと勉強して、いつかは理想のキャリアを築いてみせる。
そんな意欲が湧いてきます。
転職活動をしたからといって、転職を決めないといけないわけではありません。
求人への応募やエージェントとの支援や面談を行った結果、教員を続けることを選んだ人もたくさんいます。
あなたの心の選択肢に、①続ける ②休む ③転職する、はありますか?
人生は選択肢の連続、持っているカードは多いほうがいい。
理想の働き方を目指して、まずは一歩目を踏み出してみてはいかがでしょう。