「教員採用試験に落ちてしまった……」
「それでも先生になりたい! やっぱ講師で働くのがいいのかな」
「民間への就職も気になる…今からでも間に合うの?」
そんな悩みにお答えする記事を書きました!
現在は企業の採用面接や新人教育も担当しています。
「教師からの転職」をテーマに発信しつづけた結果、
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おかげさまでたくさんの人とつながることができて嬉しいです。
教採試験、大変でしたね。
不合格だと、落ち込みますよね……。
でも、この記事を読んでいるということは、きっと前に向かって進んでいきたいと考えていることでしょう。
教採に落ちてしまったあとに選ぶべき進路は大きく5つあります。
・講師として働く
・私立校を探す
・民間就活に切り替える
・就職浪人、フリーターをしながら来年受験する
・教職大学院を目指す
この記事では、上記5つの選択肢のメリット・デメリットを徹底解説。
教員と民間企業両方を経験した僕の視点から、あなたにあった進路をアドバイスします。
この記事を最後までお読みいただければ、あなたの進むべき道が見えてきて、活力がわいてきますよ!
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就活やインターンシップに出遅れてしまった!という方でも大丈夫!
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もくじ
教採試験に落ちたら就活の前にまずやるべきこと
まずは、教員採用試験お疲れ様でした!
ここまで、一般教養や教職教養の学習、面接対策など多大なる時間と労力を費やしてきたことと思います。
落ちてしまったら、まずやるべきこと。ご存知ですか?
スマートな報告の仕方をレクチャーします。
教育実習先に報告
先生たちも気になっている
もし、学生であれば教育実習先へきちんと報告しておきましょう。
指導担当の先生、あるいは不在であれば教頭・校長などの管理職に伝えておけばOKです。
受け入れ先としては、やはり結果は気になるものです。
あなたのチカラになってくれるかも
教員というのは、案外狭い世界。
不合格の通知をもらったばかりで気が重いかもしれませんが、
今後講師として働いたり、民間就職のあと教員になる可能性もあるので、挨拶はきちんとしておきましょう。
「〇〇という自治体で講師募集しているよ」
「一度民間へ就職して、教採で合格した先生もいるから頑張って」
などと情報をもらえる場合もあります。
教育実習でお世話になった〇〇と申します。
▲▲先生はいらっしゃいますか?
実は教員採用試験の結果なのですが、力およばず落ちてしまいました。
今後は〇〇に向けて進もうと思います(あるいはまだ決まってません)。
またお世話になることもあるかもしれませんが、その節はよろしくお願いします。
講師の場合、管理職に報告
すでに講師として学校に勤務しており、教採試験を受けた場合は、管理職に報告しましょう。
向こうから悪気なく「(採用試験)どうだった?」と聞いてくる場合も。
気まずいかもしれませんが、この時も正直に報告しましょう。
今後の進路について相談に乗ってくれる場合もあります。
教採 二次試験・面接で落ちた場合の主な原因
「なんで落ちてしまったんだろう」
「面接でのあの質問にうまく答えられなかったからかな……」
と気にする人も多いので、ここで整理しておきましょう。
倍率が高い
ネット上では「名前を書けば通る」「誰でも先生になれる」などと揶揄されていますが。
まだまだ採用倍率の高い自治体、校種もたくさんあります。
例えば、2020年の倍率は、大阪府小学校3.5倍、京都府小学校3.7倍。
東京都中学・高校は3.3倍と依然として競争があります。
面接での印象
主に面接官(校長が務める場合が多い)が自分と同じ学校で働きたいか、が見られています。
最近では、暗記だけでは乗り切れないパターンが多く、その場で考えさせられる質問も多くあります。
あわてず、落ち着いて、明るく、自分の意見を言えたかがポイントになってきます。
知識不足
特に模擬授業では、時間が5分から10分と大変短く一発勝負のところがあり緊張してしまうのですが。
きちんと授業のねらいや計画にそっているか?
教材研究ができているか? などが見られています。
出典:「教育新聞」教員採用試験の最新動向
教採試験に落ちて講師になる場合
最も多いのが常勤講師となって学校現場で働くパターンです。
教採試験の受験申込みとともに、講師登録もできる場合もあります。
また中には、教採試験の不合格の通知とともに、講師登録のお知らせの案内が入っているという、自治体もあるようです。
一般的には
・各自治体のホームページなどから「講師希望者」として登録する。
・1月~3月くらいに教育委員会から採用の連絡がくる
・4月から着任
という流れになります。
【メリット】
・学校で働くことで自分の夢を叶えることができる
・常勤講師なら最低限生活できるだけの収入を得られる
・講師での経験は次の採用試験でプラスに働く
【デメリット】
・研修が手厚くない
・非正規採用なので、1年毎の更新制
・講師の期間が続くと民間転職の時に不利になる
教採試験に落ちたあと講師になるメリット
先生として働くことができる
講師になるメリットとしては、やはり「先生」として働くことで、自分の夢を叶えることができます。
授業もできますし、クラス担任や部活動の顧問になる場合も。(負担が多すぎてキツい、という声もありますが…)
憧れの職業だった先生になれるのは、かけがえのない体験です。
生活できる収入を得られる
常勤講師の給与は自治体によってまちまちですが、大学新卒で概ね月19万円~21万円程度。
ボーナスも支給される自治体がほとんど。
一人暮らしだとギリギリ、実家から通うのであれば充分に生活できる水準です。
講師の経験は採用試験でアピールできる
また、講師での経験は次回教員採用試験を受ける際に強力にアピールできます。
「百聞は一見に如かず」といいますが、実際の教育現場を知っているあなたはまさに即戦力。
教採試験の面接官は現役の校長あるいは校長経験者が多いです。
あなたが講師として働いていて「熱意のある先生」「優秀な先生」との情報があれば、有利に働く場合も。
*本来、公務員の採用は公平であるべきですが、良い事前情報が面接官に無意識に刷り込まれることによってあなたの印象が少しよくなることもあります。
教採試験に落ちたあと講師になるデメリット
新人講師向けの研修はほどんどない
一方でデメリットとしては、正規教諭とちがって「初任者研修」がほとんどないので、放置プレイです。
「なんで同じように担任を持って、授業もしているのに、私には研修がないの?」
「わからないことだらけで、周りの先生に聞いて死ぬ思いでなんとか乗り切った」
という声は多数寄せられています。
雇用が不安定
常勤講師は、1年ごとの更新制です。
正規職員ではないので、自治体が「来年から更新しません」と言われたら、クビになってしまいます。
車のローンや住宅ローンの審査も通らないことが多いですね。
講師からの転職は苦戦する傾向
また講師という雇用形態は一般的に非正規雇用、と同じ扱いになります。
教員からの民間転職は、正規教諭でも苦戦する場合があるのですが、講師からだと苦戦する傾向はさらに強くなります。
教採試験に落ちて私立の教員を目指す場合
学校によって異なりますが、4月~6月に募集があり、8月くらいまでに内定が出るパターンが多いです。
また、公立校の教採試験に不合格だった人を主な対象に、9月~10月に募集があり、12月に内定という求人もあります。
【メリット】
・公立私立の違いはあるが教員になって働くことができる
・(系列校がたくさんある所以外は)転勤がない
【デメリット】
・中堅以上の私立の正規教員は倍率が高い
・公立校に比べて、年収などの待遇が下がる場合も
教員採用試験に落ちて就活を目指す場合
【メリット】
・民間を経験して、教員になることもできる
・ビジネススキルが身につきやすく、キャリアを積みやすい
【デメリット】
・早くから活動していた学生に比べると不利
・業界研究などを今から行わないといけない
民間を経験してみたい、やはり一度は社会に出て働かなくては、という方におすすめです。
また、うまくいかなかったとしても、講師登録をしておいて保険をかけておくという手もあります。(常勤講師の募集は多くの自治体であります)
教員採用試験に落ちて民間企業へ就職する時のポイント
ライバルに比べて遅れていることを自覚する
教員採用試験と違って、全国の学生がライバルとなります。
中には3年生の時からインターンシップに参加し、業界知識を得てきた学生もいることでしょう。
教採試験一本で来た方には、「就活とは」から始めないといけないので、効率的に動く必要があることは意識しておきましょう。
教員にならない理由も明確に
「ほんとに学校の先生を諦めているのかな?」
「すぐにうちをやめて、教員になるのでは?」
が気になるところ。企業は、
・うちの会社で活躍してくれるか?
・うちの会社で長く働いてくれるか?
を見ています。採用にもコストがかかっているので、すぐに辞めてしまうと企業にも痛手。
もしかしたら、数年後に辞めてまた教員を目指しているかもしれませんが、ここは経験を積むと割り切って、「御社で長く働きたいです!」と言い切ってください。
詳しくは以下の記事で解説しています↓
教採を受験したことは強みにもなる
「学生時代に打ち込んできたことは?」
「教職課程の勉強です! 教員採用試験です!」
大いにけっこう。学生の本分は勉強です。
就活面接でも、「〇〇というサークルの副リーダーを務めました」「バイトのチーフとして後輩を指導しました」なんてエピソードを聞き飽きている採用担当者にも新鮮にうつります。
堂々と、自分をアピールしましょう。
企業は挫折経験を乗り越えた人が欲しい
企業は単に順風満帆な学生生活を送っている人よりも、失敗したうまくいかなかったあなたが欲しいのです。
うまくいかなかった時に、現状をどう分析して、どう乗り越えたか?
挫折経験を乗り越えた人は、それだけ人の痛みを知っています。
乗り越えるために、どう努力すればよいかを知っています。
教採に落ちたからといって、自分を否定することなく、頑張ってください!
教採から民間就活に切り替える場合は効率化を意識
ITスクールでスキルを身に着けよう
どの業界に進むのかまだ決まってないあなた。
就活に出遅れてしまったあなた。
ITスクールで知識を身につけて、即戦力のIT人材として就職活動に臨む方法もあります。
- ITは世の中に必要な業種、需要はなくならない
- ITスキルは全てのビジネスマンにとって必要な知識になる
- 将来的にリモートワークや独立も可能
以下は転職者用のタイトルになっていますが、新卒就活する人向けに読んでいただいても十分に参考になります。↓
おすすめのエンジニア向けスクール↓いずれも就職保証付き。
おすすめのWEBマーケティングスクール一覧。↓
コロナ禍で対面販売が制限されており、顧客に直接会わなくても集客できるWEBマーケターのニーズはうなぎ登りです。
文系出身者が多く、プログラミングが必須科目でないことも、人気の理由のひとつです。
就活サービスを利用しよう!
民間就活に切り替える場合、どうしても周りから出遅れているので、効率的に動くことを意識しましょう。
卒論や修論を抱えている人はさらに余裕がないはず。
やみくもに動くよりも、民間の就活支援サービスを使って効率化することをおすすめします。
決意を固めたあなたに、かなり使える就活サービスを2つお伝えしておきます。
もちろん、登録は無料。
オファーボックス
登録するとあなたに興味を持った企業から直接オファー(スカウト)メールが届きます。
あとは、気になった企業に返信をし、選考へと進んでいけばOK。
テキストだけでなく、動画や写真を用いて自分らしさをアピールできます。プレゼン能力を磨いてきた教採志望の学生にはピッタリですね。
幅広い業界の企業からオファーがくるので、就活の視野が広がり、持ち駒が増えますよ。
キャリアチケット
こちらはひとりひとりにカウンセラーがついて二人三脚で就活をサポートしてくれます。
履歴書の内容や自己PRをアドバイザーと相談しながら作成することができます。
最短10日で内定が出た! という声も。
もちろん、じっくりと業界研究をしていきたい会社を選ぶスタイルにも対応しています。
教員採用試験に落ちて就職浪人する場合
少数派ですが、教採試験に落ちて就職浪人する人もいます。
ひとまずフリーターになる選択も
メリットとしては、教採試験の対策をする時間がたくさんあること。
特に、一次の筆記試験で残念ながら落ちてしまった人は、知識不足を補うのに絶対的な勉強時間を確保することは大切です。
常勤講師として働くと、本当に時間がありません。
社会とのつながりが無くなる
一方で、アルバイトをしないと生活費も稼げないですし、社会とのつながりがなくなってしまいます。
SNSなどを眺めていると、社会人としてすでに活躍している同級生に嫉妬してしまい、自暴自棄になる場合も。
合格へ向けて、自分を厳しく律する心が必要です。
【メリット】
・一般教養や教職教養などを勉強する時間がたくさんある
【デメリット)
・無職の場合、生活費がかかる
・独学の場合、サボれる環境がたくさん
・常勤講師の方が面接では有利
教採試験に落ちたあと教職大学院へ進学する場合
【メリット】
・専修免許を取得すれば、採用された時に給与が高くなる
・より専門的な教育学を習得できる
・教採試験の一次試験や論文が免除になる自治体も
【デメリット】
・学費がかかる
・教員を諦めた時につぶしが効きにくい
教採試験に落ちたあとで、教職大学院へ進学する先輩もいます。
専修免許を取得できる
メリットとしては、教員免許状の専修免許(修士課程卒業者相当)を取得することができます。
実際に教諭として採用された時に給与が高くなる傾向にあります。
また、付属校で実際の授業や指導案の作成、学級経営などを実践的に学ぶことができるのて、模擬授業や指導案作成がニガテな方でも安心。
大学院進学はギャンブル?
デメリットとしては、学費(国立なら2年間で100万円以上)、とその間の生活費がかかります。
「文系の大学院進学はギャンブル」という言葉もあります。
特に教育系の大学院卒業者は「頭が固いのではないか?」「学校の先生を諦めてウチを受けるのかな」と採用担当者がいい顔をしない場合もあるので注意が必要です。